2023-03-01 積雪220cm 大峰山に登る
いよいよ春だ。朝暗いうちに外に出てがっくし。車のフロントガラスが凍みていない。脇の雪もズボズボと長靴が埋まる。おまけに南風が吹き暖かい。残念、期待して昨日は早く床についたのにトホホ・・・。今日の凍み渡りは諦めて、寝直してしまった。いつもと同じ8時頃竹之高地に着いて、まず積雪観測。今日の積雪は220cm、気温は+3℃で晴れていて暖かさを感じる。寒暖計をよく見るとこの3日間で最低気温が-5℃を示していた。凍み渡りができたのはきっと昨日の朝だ。放射冷却によって冷やされて最高の凍み渡りの日であったのだろう。悔しいかな昨日は会社をサボれなかった。また、昨日(2/28)は不動様の「春の大祭」であったのに。重ねがさね残念だ。とりあえず石油ストーブをつけて一服。
ストーブで暖まっていても今日はする事がなく、やっぱり山に登ると決め、支度を始めた。かんじきと飲み物を用意して、不動様にお参りすると、一本杉の方向から誰かがスノーシューで降りてきた跡があった。その跡を辿って不動様の脇の杉林から大峰山を目指した。ここが不動様から約45°の急斜面で100mの高低差を一気に登る難所である。年寄りにはきつい。途中で村の中ほどからの農道沿いに歩けば良かったなと反省するが、登り始めてしまったので戻ることができずに、休み休み杉の木の間を登ると一気に視界が広がり、眩しくなって杉林を抜けた。かんじきをここで履き、この先は毎年の山歩きと同じコースになる。南風が吹き暖かく汗も滲んできたのでゆっくりと周りを見ながら歩く。ネコヤナギの花(?)が咲いていた。目当てのマンサクはつぼみが膨らんでいるが花は開いていなかった。あと1週間ぐらいで開き始めそうだった。遠くで「アオゲラ」か「コゲラ」が木をつつく音が聞こえ、近くでは小鳥のさえずりが聞こえてくる。山も春に向かっていると実感する。
かんじきはあまり潜らず楽に足が進み、「本城」の上に来て昔懐かしいところについた。急斜面が50mくらいでその下は広く平らな場所がある。小中学生の頃はここで「ぼぼぜいろ」に乗り滑って遊んだ覚えがある。「ぼぼぜいろ」に乗り、荒縄を手綱のように持って滑る。凍み渡りで急坂を滑ってもそうスピードは出ず、雪のデコボコがあっても藁がクッションとなるので硬い雪でも衝撃がない。ここはジャンプできる場所もあって、何回も登っては滑り降りるを楽しんだものだ。
「ぼぼぜいろ」とは「ぼぼ」=人形・幼児、「せいろ」=ソリである。稲わらを5束をすぐり、穂先から30cm弱のところを荒縄で縛り、手前に折り返してもう一回荒縄で締めて縛る。その形が人形(幼児)に似ているから「ぼぼぜいろ」と呼ばれるようになった(小生の私見)。
大峰山の頂上からは遠くの山々の眺望が良く、越後三山、湯沢の山、米山から北側に弥彦山・角田山まで一望できる。またその中間には左側(南)に小千谷市から長岡市街地、右側には見附まで見え、真ん中に信濃川がゆったりと流れている。反対を向けば南から白く雪化粧した猿倉岳、枡形山、鋸山が連なっている。竹之高地ではここが一番見晴らしがいいところだと思う。平地では長岡と見附の境あたりまで雪で白く見え、見附から北側は茶色い平野となっている。南側はまだ白く冬景色である。腰を下ろして何もかも忘れて眺めていた。時間が過ぎはたと我に返り、山を降りた。往復3時間、10,000歩、7kmであった。心地よい疲れが残るが、ゆっくりと歩いたのが良かったのか、筋肉痛はない。次回は「ぼぼぜいろ」とは行かないが空の肥やし袋を持って登ろうかと思う。